恋物

映画『雷桜』を見てみて蒼井優はいいとして、相手役の岡田将生に不安を覚えたが、監督が廣木隆一ということである程度上手く処理出来ているのかと思った。
しかし、残念ながら上手くはいかなかったようだ。まだこういう役をやるには若いのかな。
どうもチャラさが前に出てしまって、癇の病を患ったうつけ者としては良かったが、殿様としてというより侍としての重々しさに欠ける。そして遊との絡みになると、現在の恋愛映画のようなノリで入ってくるから、ただでさえフィクションの物語が余計白々しく見えてしまう。
“現代版ロミオとジュリエット”と銘打っていたようだが、原作もそれを意識したのかもしれないが、この映画ではそのことに拘ったのか、若い頃の二人だけに焦点を絞ってその時代だけの恋物語にしている(18年後も最後に出てくるが、それは後日譚でしかない)。

 

 

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